月々のチャリンチャリンを増やす[V字回復上り坂#4]

僕の仕事はWEB制作がメインの仕事だ。

この仕事は、依頼を受けて、契約をして、調整をして、制作をして、納品をしてようやく報酬をいただくことができる。

例えば、4月1日に依頼を受けた場合、

4月2日 初顔合わせ

4月7日 見積もりと提案書提示

4月14日 契約書締結&打ち合わせ

4月15日から5月30日 打ち合わせと制作を重ねる

6月1日 リリース&請求書送付

6月末 入金

こんな感じだ。

これは割りとスムーズに計画通り進んだ場合で、往々にしてクライアント都合でスケジュールが伸びることがある。

(僕はこちら都合のスケジュール延長をしたことがない。)

この場合、100万円の案件だったら、4月に依頼を受けて入金をいただくまで3ヶ月近くかかることになる。

途中スケジュールが変わることもあるから、このような案件を並行して何本も抱えることになる。

そのため、スケジュールのズレなどが生じると、とても過酷な制作スケジュールになり、徹夜3日連続などが発生する。

また、タイミングのずれにより、どかんと報酬が入ってくる月もあれば、予定外に報酬が入ってこない月が発生することもある。

V字の下り坂を下っている最中から、とにかくこの調整が大変だった。

そのため、僕は25万円以上の案件は、契約と同時におよそ25%の前金をいただくことにした。

これによって、ある程度前倒しで報酬がもらえることと、制作したもののお金を払わないというバカタレが発生したときも、前金をもらっておくことにより僅かばかりの危機回避ができる。

結局のところ、僕のように依頼こなし型の業態はこのキャッシュ・フローの調整がとにかく重要になってくる。

税理士や弁護士など顧問契約だったら、契約数に応じてある程度売上見通しが付きやすいが、依頼こなし型は、受注してなんぼ、納品してなんぼのところがある。

そこで、僕は考えた。

仕事があるかどうか分からない。

支払いがあるかどうか分からない。

そんな不安定な経営スタイルに終止符を打とうと。

そうして、僕は月々決まった報酬をいただくことができるサービスを考えた。

それが、WEBのアドバイザリー契約だった。

多くの企業では、効率的なWEBツール(ホームページやSNS)の活用ができずに、もっと効果的に活用したい!と考えている会社が多い。

そこで、毎月1回伺い、アクセス分析や業績から数字による解説をし、より効果的なWEB活用方法の提案を行うのだ。

提案によりまた新しい依頼が生じることもある。

この作戦は大成功だった。

結果的にアドバイザリー契約だけで月々100万円以上になった。

しかも、僕ひとりで回せるボリュームだった。

これなら、仮に新しいWEB制作の依頼がなくても安定収入がある。

実際、アドバイザリー契約の企業からの依頼だけで手一杯で、新規の依頼を受けてしまうとオーバーワークになり、契約企業へのサービスの質が落ちることが懸念されたため、新規は断る状況になった。

僕がV字の上り坂を登りきることが出来たのは、この月々チャリンチャリンと入ってくる報酬モデルを作ったことが大きな要因だ。

僕の知識をスキルを求めてくれたクライアント企業に、僕はとても感謝した。

とことん、自分の持っているものをつぎ込んだ。

本来は、依頼こなし型の業種だったとしても、アイデアしだいで月々チャリンチャリン型のサービスを生み出すことができる。

この報酬モデルは、会社を強くするということを僕は実体験をもって断言したい。


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