教科書通りに人は動かない[交渉術#1]

【記事要約】

ビジネスシーンでは多くの場合、交渉術が必要になる。何故か交渉が全くうまくいかない人がいれば、なぜかすいすいと交渉がうまくいく人もいる。その違いについて僕が自分なりに分析した内容を紹介。

 

交渉術というと、ビジネスシーンでは特に営業職の人が欲しがるスキルだろう。

しかし、交渉術は営業だけではなく、社内の人間との間にも必要になってくる。

例えば、上司に融通を通す時などだ。

僕は専門的に交渉術を学んだわけではないが、ビジネスで接した仲間からは、交渉の場に置いて助けを求められることが多い。

僕がアドバイザーのような立場で関わっていたとあるクライアント企業はかなり頑固なワンマン社長が社内をしきっており、その社長に部下がどうしても通せない意見を、代わりに通して欲しいと頼まれ話をすることが多々あった。笑

その他にも僕は営業職は全く経験ないが、どうしてもと、営業ミーティングに多々狩り出された(今ではお受けしないが)。

その所以を独自に分析し、気づいた内容が様々なビジネスシーンで活躍する人にとって何かしら役に立つと嬉しい。

なお、先に言っておくと、様々な交渉術に関する書籍やセミナーがあるが、僕はそれらを読んだことも、専門的に分析したことも全くない。

どちらかと言うと、それらの体系化された理論では人は動かないと思っている。

そのようなものも、全く無駄ではないかもしれないが、交渉時には、真摯に当事者と向き合い、相手の心理状況を肌で感じ、少しのスキに切り込むことが大切だと思っている。

1.  交渉事をすすめるために一番大切な大前提

 

交渉事をうまく進めるために大切なことは、何と言っても決定権のある相手に自分を好きになってもらうことだ。

自分の立場になって考えてみると、「こいつ何か嫌だな」と思っている相手からの申し出を受けるのは何となく気が引けないだろうか。

初めて会う相手の場合、会ってすぐに好感を持ってもらうにはどうしたらよいか?

僕だったら、まず自分の身だしなみを気にする。

センスのいい服装をしているか。

来ているものにシワやほつれはないか。

髪は清潔に整っているか。

当たり前のことだが、これらによって大きく印象は異なる。

他には、会った瞬間の挨拶、姿勢、堂々とした態度、そして笑顔だ。

「あなたに会えて嬉しい」「時間をとってくれてありがとう」その気持が伝わることが大切だと思う。

実際に思うのも大事だが、言葉にして、それらを伝えることも大事だ。

交渉相手が、初めて会う相手ではない場合、もしすでに人間関係が構築できていてコミュニケーションも取れているのであれば、かなり先手を打てている。

反対に、ちょっと自分のこと嫌いかも。と思われる時は、相手がクライアントだったり、取引先など目上の立場の場合であれば、交渉に入る前に人間関係の構築を先にする。

例えば、食事をしたりなどだ。

しかし、こちらの立場が優位な場合は、人間関係構築の前にそのまま交渉に入る場合もある。その場合は、そこに時間をかけられないので、人間関係ではなく、理論で交渉するからだ。

2. 笑顔の力

幸いにしてか、僕の笑顔は万人が安心すると言われたことがある。

つまりは、相手が警戒を解くらしい。

特に狙って笑顔を保っているわけではないし、逆に、笑顔が多すぎる人間は信用出来ないと僕は思っている。

だが、笑顔で相手が警戒を解くと言われてからは、本当に笑顔というのは強力な力になると実感した。

なぜなら、交渉事ではないが、ビジネスにおいて、緊迫した状況で僕が不意に笑うと、明らかに相手がほっとした態度を見せるからだ。

笑顔は多すぎては逆効果だが、使い方によっては、とても強力な交渉の武器となる。

だが、残念なことに、顔の作りというのは持って生まれたもので、世の中には笑うと気持ち悪い人もいる。僕の友達なんかがそうだ。

 

 

この、笑った時の印象は第三者の力が必要だ。

遠慮なくズケズケと言ってくれる友達などに自分の笑顔について、評価してもらうと良いと思う。

そして、自然な笑顔のためには、笑顔トレーニングなどが必要かもしれない。

もしくは、笑顔を使わずに相手の心を解く術、例えば話し方や、声のトーンなどを身につけるとよいかもしれない。