シリコンバレーの友人からメッセージが入っていた。
内容はサンフランシスコのオススメについてだった。
おそらく、平日は仕事が忙しくて僕に構っていられないことに気を使ったのだろう。
せっかくなので、教えてもらったカフェでこの日はブランチを取ることにした。
Crossroad Cafeというその店は本や雑貨も売っている。
レジ上に掲げられたメニューを眺めていると、こっちに来いとレジのスタッフが呼ぶ。
まだ決まっていないのだが、日本人の性格。
言われるがままにレジに向かった。
何か、朝食メニューが食べたいというと、トーストとスクランブルエッグとベーコンのプレートはどうかと言うので、それでいいと告げた。
それとラカフェラテを頼んで、番号札を持って、テーブルに座る。
近くにマンションが多いこともあって、主婦らしき人から、ビジネスパーソンまで客層は様々だ。
しばらくすると、頼んだプレートが運ばれてきた。
しかし、しばらく経ってもカフェラテが来ない。
取り敢えず水を取りに行くと、レジのスタッフがそこにあるから持っていけと僕のカフェラテを指差した。
プレートは持ってきてくれるのに、カフェラテは持ってきてくれないらしい。
そう言えば、さっきドリンク担当者が何やら飲み物の名前を叫んでいたような気がした。
無事にカフェラテをゲットして、プレートをつつくと、友人が言うように確かにうまい。
特にパンがうまかった。
のんびり、プレートを楽しんだ後、雑貨コーナーを物色。
すると、僕の好きなテイストのクッションが2つ。
アメリカでクッションなんて買ってしまったら、絶対に荷物がかさばる。
そう思って3回考えたが、どうしても欲しくて2つとも買ってしまった。
クッションなんて、ほとんど空気なのだから、潰せばきっとスーツケースに収まるだろう。
その後、歩いていける距離に目的地が2つ。
シリコンバレーの友人が以前入っていたコワーキングスペースとオーガニックの商品を取り揃えるスーパーでのお土産物色だ。
まずは、Googleマップを頼りにコワーキングスペースを尋ねた。
まあ、普通のコワーキングスペースだった。
活気があるともないとも言えない。
日本人と同じ、みな真面目に仕事をしている様子を横目に。
自由時間を楽しむ優越感を楽しみながら、さくっとその場を後にした。
次に向かったのは、Wholefoods。
日本のみんなへのお土産をここで調達する。
スーツケースに入れて、多少圧力をかけても割れにくく、軽いもの。
そう考え、箱に入ったクッキー、チョコレートをメインに見栄えが素敵な商品を選択。
たくさんのライナップに迷いに迷って、結局1時間30分以上もかかってしまった。
そしてさらに、迷いに迷ったが、カリフォルニアワインを赤白1本ずつ調達した。
このワインが原因でもしかしたら、オーバーチャージになるかもしれない。
無事買い物を済ますと、先ほど買ったクッションが入った紙袋に加え、大きな紙袋が2つにもなってしまった。
このあと、SFMOMAに行こうかと思っていたが、絶対に無理だ。
取り敢えずUberを呼んで、ホテルに戻ることにした。
ホテルに戻ったのは夕方16時、中途半端な時間だったため、再び街に繰り出すか、夜までホテルで過ごすか迷いどころだった。
今宵は、サンフランシスコで本格的に過ごす最期の夜となる。
そこで、アメリカに来てまだ食べていなかったステーキを食べに行くことにした。
とびきりゴージャスなステーキを。
yelpに掲載されている写真を見て、5A5 Steak Loungeという店に決めた。
ここは、和牛を出しているらしい。
しかも、和牛だけ、値段が書かれていない。
おそらく時価で高額なのだろう。
Sashimiと書かれたメニューがあることから、日本を意識していることが伺える。
早速、yelpから予約をした。
yelpに載っていた写真から推測するに、あまり適当なかっこうで行くと恥をかきそうだ。
ドレスアップする時があるかもと、念のため1着だけ持ってきた、一張羅を身にまとう。
時刻は18時。
再びUberで街に繰り出した。
店に入ると、予想通り、少し格調高めの店内だ。
店員も洗練されている。
一人だったが、ゆったり腰掛けられる2人席のソファーに通された。
yelpで見た写真のアミューズが食べたいと伝えると、そのメニューはもうないとのことだった。
残念だ。
しかし、似たメニューで牛刺のようなものがあったので、そちらを頂くことに。
案の定、和牛は高かった。
宮崎牛と丹馬牛があるが、宮崎和牛が格段に高い。
一番安いものでも140$もする。
しかし、せっかく来たのだ。
その140$のステーキをいただくことにした。
再び大きすぎて食べられないということは避けたいと思い、店員にサイズは大きいか?と聞くと、実物を持ってきてくれた。
おそらく150グラム程度だろうか。
小さいサイズのステーキは日本人の僕でも食べられるサイズだった。
付け合せはどうだとすすめるので、ほうれん草をクリーミーにソテーしたものをオーダーし、ドラフトビールがないというので、オススメの瓶ビールを持ってきてもらった。
まず、アミューズの刺し身が運ばれてきた。
何の種類か分からないキノコの上に、牛刺が乗り、ガーリックと香味野菜が添えられている。
一口大サイズで見た目は寿司のようだ。
一皿に5個も載っていたが、これは簡単だった。
とても美味だったのだ。
あっという間に5個とも平らげてしまった。
その後、いいタイミングでステーキとほうれん草ソテーが運ばれてきた。
焼いた肉は当然サンプルの生肉より大きさは小さくなっていたが、付け合せのほうれん草ソテーの量がおかしいだろうというくらい多い。
店内の雰囲気を眺めながらステーキとほうれん草ソテーをビールと共に楽しんだ。
予想通り、美味い。
しかし、これだけ高額なものをアメリカ人は頻度高く食べるのだろうか。
ただでさえ、牛肉社会だ。
あえて、高額な和牛を食べるメリットをアメリカ人はすでに見出しているのかが疑問だった。
親切なスタッフのお陰で、サンフランシスコ最後の夜は、思い出に残るものとなった。
早いもので、明日23日は最終日だ。
正確には、24日の0時50分発の便に乗るので、最終日は24日なのだが、嵐が起きているベイエリアの不安定な天気を考えると23日の20時過ぎには出ていたほうがよさそうだ。
(初日、ロサンゼルスのトラブルがトラウマだ。)
きっと最後の最後までサンフランシスコの旅を楽しめるだろう。