僕がやった法人登記の具体的手順をお話する前に、ちょっと前置きをしておこうと思う。
実は、法人登記するのは今回が初めてではない。
僕は25歳の時に自分で事業を始めて、29歳の時に法人化した。
2017年2月現在、この3月末日で10年となり、次の年度は11年目となる。
個人事業で4年、法人として10年、
起業人として合計14年の月日が経った。
起業してから会社が残っている確率が
1年後⇒約60%、
3年後⇒約40%
5年後⇒約15%
10年後⇒約6%
しかも70%の企業が赤字決算と言われる中、14年存続して、黒字を出していることは頑張っている方だと思う。
しかし、これだけ長くやっていれば、紆余曲折色々なことがある。
区切りとなるこの10年をもって今の会社を手放し、新しく会社を立ち上げることにした。
自分の力で。
これまでの起業してからの出来事に関しては起業人生。振り返ってみたらとんでも人生。
をどうぞ。
さっき、『29歳の時に法人化した。』と書いたけれども、厳密には『法人化してもらった。』と言った方が正しい。
なぜなら、当時兄貴的存在だった人が、僕に目をかけてくれて、法人化のための資本金を300万円出資してくれたからだ。
俗に言う、エンジェルっていうやつだ。
だけれども、この10年の間に、僕もいろいろ経験した。
そして、勉強させてもらった。
うまく言えないが、経営に携わる人間が複数いる時は、それぞれの人間の深い想いがマッチしていないと、うまくいかない事が分かった。
会社においては、理念と言うものかもしれない。
うまくいかないというのは、儲かる、儲からないの話だけではない。
深いところがマッチしていないと、例え事業がうまくいっていても、当の人間が徐々に腐ってしまうのだ。
毎日毎日一生懸命仕事をしていても、何か心の奥底にもやっとしたものが溜まってしまう。
靴の中に小石が入った状態で、歩き続けているようなものだ。
その、もやもやを貯め続けてまで、現状維持をする人生なんて、ちゃんちゃらおかしい。
でも、出資してもらった恩義がある。
だから、しっかり恩義を果たすことは果たして、この10年目を機に、自分一人で歩みたいということを出資してくれたその人に正直に話した。
面と向かって話をして筋を通したのだ。
もちろん、その人は、悪い人ではない。
自身も色々な修羅場をくぐって来た人だ。
僕の申し出を、すんなり受け入れてくれた。
出資してくれた上に、こちらの勝手な申し出を受け入れてくれた懐の深さには本当に感謝してもしきれないほどだ。
こうして、僕は晴れて、また新しいスタートに取り組むこととなった。
そのまず1歩目が会社を自分で作る。ということだ。
別に最初は個人事業でスタートしてもいいのだが、僕はこれまでの経験で法人化していない場合の信用度や取引の限界を知っている。
だからこそ、すぐに法人化することにした。
一般的には会社を作る時は、行政書士にお金を払って、手続きをすることがほとんどだ。
しかし、僕は起業してから1円の重みというものを、嫌と言うほど味わってきた。
節約できるお金は1円でも節約したい。
(逆に1円を大切にできない経営者は儲けることができないと思っている。)
そこで、ネットで情報を集めると、法人登記は自分でできる感触があった。
よく、自分でやる手間と時間をお金で買って、行政書士に任せようなんて文章もネット上には溢れているが、幸いにして、しばらく仕事をオフにしたので、時間に余裕もある。
ということで今回、法人登記を自分でやってみることにした。
今後、自分で会社をつくろうかなと思っている人の役にたつかもしれないしね。
ちなみに余談だけれども、前述の話の中で出てきた「恩義」や「筋を通す」ということは、起業して自分で事業をする人間にとっては非常に大切な事だと思う。
この「恩義」や「筋を通す」ということを大切にして、お世話になった方やお客様に感謝し、ご縁を大切にしてきたからこそ、これまで、事業を続けてこられたのだと思う。
起業したけれども、うまくいかない人は、これらのことを大切にしていない人が本当に多かった。
もし今、これを読んでいるあなたが起業を目指す、または起業したばかりなら、是非このことは参考にしてほしいと思う。