無事に電子定款ができたので、次は資本金を銀行口座に振り込み、通帳のコピーを作ることが必要だった。
参考にしたサイトによると通帳のコピー以外はダメらしい。
<参考にしたサイト>
inQupさん「会社登記の具体的な手順と必ず抑えておくべき6つの注意事項」
僕は、ネットバンキング口座しか持っていなかったので、新しく通帳を作る必要があった。
このご時世入金証明する方法なんていくらでもあるのに、銀行通帳のコピーでしか、払い込みを証明できないなんて、とても原始的だ。
しかも、通帳のコピーなんて逆にいくらでも偽造できそうだ。
実際には振り込んでいないのに、多額の資金を準備したように通帳コピーを偽造することなんて、きっとPhotoshopやIllustratorの使い手ならたやすいことだろう。
ここは将来きっと変わるポイントだと思う。
そんなわけで、新しく通帳(個人口座)をつくりに銀行に行った。
近頃は、犯罪防止のため、新規口座の開設は手続きも手間で、なんの目的で口座開設するのかなど、色々聞かれた。
当然、僕はなんのやましいこともしていないので、無事口座を開設することができ、資本金の額が示された通帳をゲットできた。
ちなみに、僕が用意した資本金は50万円。
たったの50万円?って思うかもしれないが、僕の場合、すぐに売り上げが立つ予定があったし、銀行から借り入れをする予定もなかったので、正直資本金は1万円でも2万円でもよかったくらいだ。
銀行から借り入れするのであれば、信頼を得るためにも、資本金だけでなく、しっかりした事業計画書なども必要だが、今期の売り上げ予定はすでにできていたし、その必要がなかったのだ。
ただ、法人口座を作る時のことが気になっていた。
あまりにも少ない資本金だと、怪しまれて口座を開設できないと聞いていたからだ。
ちなみに今回作った口座は個人口座で、一旦そこに入金し、資金証明のための通帳コピーをとって、法人登記し、無事登記手続きが完了した後に、法人口座を作るという流れになる。
その、法人口座を作る際に、資本金があまりにも少ないと口座を開設する時の審査に通らない場合があるというのだ。
しかし、一体いくらだと少なくて、いくらだと大丈夫なのかその金額が分からなかった。
そこで、一か八かで50万円を資本金としてみた。
結果的に、この資本金でのちに法人口座を作ることができた。
よって、事業内容や銀行サイドの審査基準にもよるだろうが、資本金50万円でも銀行口座を作ることができたというのは、ひとつの目安になると思う。
ただし、僕の場合、仕入れもないし、初期投資が必要なわけでもない。運転資金も微々たるものだ。
だからこそ、この資本金でOKだったのだが、事業によっては、一瞬で資金ショートする金額だ。
それなら最初から300万円、1000万円の資本金を準備して、新規法人立ち上げに臨むのが望ましい。
やばくなって、借り入れをしようとしても、立ち上げ間も無く、実績もほとんどない会社に銀行がホイホイお金を貸すことは期待しない方がいい。
保証協会という団体を通して、とか、今後の経営計画の資料を、とか言われている間にどんどん時間が過ぎて、資金繰りに苦しむのがオチだ。
銀行は、長年の付き合いと信頼がある会社には、親身にお金の相談に乗ってくれるが、その時の経済情勢にもよるが、そうでない会社にはとても冷たい。
「銀行は、雨が降っていない時に傘を差し出し、大降りの時には貸してくれない。」
ビジネスの先輩に教えてもらったこの言葉は、本当にこの通りだ。
銀行も商売でやっているのだから当然だけどね。
あとは、資金面で心配な場合は、腕のいい社労士さんについてもらって、助成金を申請しておくのがいいだろう。
創業時を支援する助成金が国のものや地域行政のものがいろいろある。
情報を知っているか、知らないかでビジネスの風向きは大きく変わる。
日頃から新鮮な情報を仕入れる手段を身につけておいた方がいい。
話が脱線したが、口座を作った後は参考サイトに紹介されている通りに「払込証明書」を作り、
第4話で書いた新品の法人印を押した。(←この時ちょっと嬉しい。)
僕のように発起人1人・取締役1人のみの場合に必要な申請書類は以下の通りだ。
・登記申請書
・定款
・発起人決定書
・払込証明書
・取締役の就任承諾書
・取締役の印鑑証明書
これら必要な書類6つのうち、払込証明書と定款までが準備できた。
後もう少しで、すべての書類がそろう。
次回、残りの書類作成時のことについてご紹介しようと思う。
<今回のポイント>
資本金は1円からでも設定できるが、金融機関の口座開設などを考慮すると非現実的。ちゃんとした事業をしようと考えているなら、それなりの資本金が必要。