会社名を考える[起業話#7]

個人事業主の届けを出す時に必須となってくるのが会社名だ。

これを考えるのはワクワクもするし、大きな悩みでもある。

「法人化と覚悟」の記事にも書いたように、僕は個人事業を1年半、その後、法人化し10年を経て、新しくまた別法人を立ち上げている。

法人化と覚悟|(第2話)自分で株式会社を作ってみた

個人事業で屋号を決め、法人化の際はその屋号に前株とした。

そして、最近立ち上げた新しい法人は全く異なる名前の後株にした。

初めて社名(屋号)を決める際は、あれこれ考えすぎたと感じている。

かっこいい名前にしようとして、いろいろと考えはしたのだが、その名前はとてつもなく聞き取りにくく、僕は10年以上もの間、何度も電話口で社名を繰り返す羽目になった。

だから、最近立ち上げた法人の名前は、音がはっきりしていて聞き取りやすい社名にした。

また後株にしたのは、尊敬するとある企業の社長から、名前が主体なのに先に「株式会社」が付くのはなんだか株式会社であることの方が誇張されているように思う。という意見を聞き、なるほどなと思ったので、主体となる社名を前に「株式会社」を後に付けた。

最初の社名は、2文字と短い名前だったので、覚えてもらいやすかったが、なんせ初めて社名を聞いた人が聞き取ってくれる確率が本当に低かった。

だからこそ、これから社名を決める人にできるアドバイスと言えば、聞き取ってもらいやすく、覚えてもらいやすい社名を心がけるのが一番だと思う。

つまりは長すぎてもダメということだが、凝りすぎるとハズすという傾向も僕は知っている。

確かに、自分が立ち上げる会社は思い入れもあるだろうし、これからの未来に掛ける情熱も表現したいと願い、ついつい思いばかりが先行して、カッコイイものを求めがちだが、肩の力を抜いて8割ぐらいの熱い想いで、親しみやすいものが一番ベストだったりするというのが僕の暗黙知だ。

また、字画などをそっちの世界の「先生」と呼ばれる人に高額な料金で見てもらい、社名そのものや漢字、アルファベット、ひらがなのどれがいいかと決めている人もいるが、好きな人はそうすればいいと思うが、僕ならしない。というか、実際にしなかった。

その人の勝手だし、僕のお金ではないので別に否定はしないが、そこに頼り出しておかしくなってしまったり、停滞している経営者や企業をたくさん見てきたからだ。

個人一人でそういったものに関わる分には何の害もないが、顧客や取引先、そして何と言っても社員という大事な関わりを持っている経営者は、自分という軸を持っていることが一番重要だと思っている。

「名は体を表す」のことわざ通り、カッコつければ、カッコつけた感じになり、己の勇んだ感じや、虚勢というのは絶対に滲みでてしまう。

だから僕は、最近立ち上げた新しい法人の名前は聞き取りやすければOKぐらいの気持ちで、8割ぐらいの熱い想いで考えた。

実際、社名に食いつかれることもなく、かといって電話口で聞き返されることもないし、一度言ったら忘れられることもないので結構気に入っている。

だけど、ちゃんと僕の理念と企業コンセプトは注入してある。

一度付けた社名に後から「失敗したー!」と思っても、社名は登記上変えることもできるのだし、是非肩の力を抜いて8割ぐらいの熱い想いで考えることをオススメしたい。


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